第16回骨盤外科機能温存研究会抄録

第16回骨盤外科機能温存研究会抄録

期 日:平成18年7月21日・22日
開催地:東京都大田区
会 長:寺本 龍生(東邦大学医学部第1外科)

【要望演題1】『骨盤内臓器機能不全に対する治療』

1:巨大なrectocele症例の手術経験
とりごしクリニック 鳥越義房、長谷川信吾 
東邦大学医学部消化器外科 後藤友彦、寺本龍生

dynamic defecographyで直腸は膣腔外に突出し用手的でないと還納不可能であった症例。手術はtransvaginal anterior  levatorplastyを施行した。膣粘膜後壁を極度に薄くなった直腸腟中隔より鈍的に高部腟の腹膜外脂肪組織が露出するまで行った。余剰な腟粘膜を切除後、高部腟から左右の恥骨尾骨筋と恥骨直腸筋の筋束を確実に拾い縫縮した。その後、腟粘膜縫合を行い手術は終了した。縫合糸は2-0吸収糸使用した。現在、1年経過したが再発はなく排便はスムーズ、dynamic defecographyでも突出は消失している。

2:骨盤底機能から見た直腸脱
大腸肛門病センターくるめ病院
野明俊裕、荒木靖三、金澤昌満、小河秀二郎、永江隆明、高野正博

女性の直腸脱35例のうち15例は会陰ヘルニアを伴っていた。天野の分類によるとMassive rectal prolapse 7例、Posterior vaginal hernia 6例、膀胱脱5例、子宮脱 1例、Levator funnel 1例(15例20病変)で会陰ヘルニアの治療が必要と考えた。その改善のためにメッシュによる直腸固定と前壁側の骨盤底形成の手術を考案したので動画で供覧した。

3:会陰ヘルニアの診断_骨盤内多臓器造影検査の意義_
大腸肛門病センター 高野会くるめ病院
荒木靖三、野明俊裕、金澤昌満、小河秀二郎、永江隆明、高野正博

過去2年間の会陰ヘルニア55例に対して,骨盤内多臓器造影を施行し,分類した結果、levator herniaに分類される直腸後方S状結腸瘤4%,泌尿器生殖裂孔ヘルニアに分類される膣後方ヘルニア24%,膀胱脱2%,直腸肛門裂孔ヘルニアに分類される完全直腸脱56%, massive rectal prolapse 12%,不完全直腸脱2%であった.

4:前立腺全摘術後早期からの仙骨表面治療的電気刺激(SSTES)による失禁予防効果
東北大学大学院医学系研究科泌尿器科学分野
中川晴夫、池田義弘、斉藤誠一、伊藤明宏、沼畑健司、加藤正典、荒井陽一

前立腺全摘術後のSSTESの効果を検証した。
【方法】対象は前立腺全摘術を受けた症例14例。SSTESを受けていない9例は骨盤底筋体操を行った。SSTES群の6例には骨盤底筋体操は行わず、SSTESを術後1病日から行った。刺激は退院まで継続した。
【結果】SSTES群で膀胱容量の有意な増加、失禁率の改善傾向が見られた。
【考察】前立腺全摘術後の失禁の改善に有用である可能性が示唆された。

5:Shirodkarの頚管縫縮術を応用した仙棘靭帯子宮頚部固定術
三井記念病院 産婦人科
中田真木、中山裕敏、小島俊行

子宮を温存しつつ簡便確実に腟上方の整復を行なうために、リボン状に切り抜いたPPメッシュの一端をRichterの仙棘靭帯腟固定術(1963)にならって骨盤壁へ縫合固定し、他端を二股に切り分けSirodkarの頚管縫縮術(1955)にならって子宮頚部の両側に通し結び合わせる外科処置を開発した。

6:骨盤内蔵器機能不全に対する複数科による外科治療
藤田保健衛生大学 下部消化器外科 婦人科1)
小出欣和、前田耕太郎、花井恒一、佐藤美信、升森宏次、青山浩幸、船橋益夫、
鎌野俊彰、野呂智仁、安形俊久、本多克行、遠藤智美、廣田 穣1)

これまで、3例の骨盤内蔵器機能不全の患者に対し,産婦人科と合同で手術を行った。術後経過は、1例に創治癒の遷延が見られた。術後観察期間は,平均21ヶ月(range 5〜38ヶ月)、全例脱出の再発はなく、排便・排尿障害も全て改善し患者も満足している。

【要望演題2】『骨盤内手術におけるSalvage Operation』

7:右半結腸の180度反時計回りローテーションにより自然肛門を再建した3例
国立がんセンター東病院 大腸骨盤外科
西澤祐吏、伊藤雅昭、小林昭広、杉藤正典、斉藤典男

直腸癌術後の再手術において、右半結腸を反時計方向に180度ローテーションし、残存直腸と吻合再建することで、良好な血流の保たれた緊張の無い吻合再建が可能となる。この手技を用いた症例を3例経験し、自然肛門の回復と良好な排便機能の温存が得られたので報告する。

8:全周瘢痕性肛門狭窄にたいするV-Y advancement flapによる肛門形成術
国立大阪医療センター外科
宮_道彦、三嶋秀行、池永雅一、安井昌義、柏崎正樹、平尾素宏、高見康二、沢村敏郎、中森正二、辻仲利政

【はじめに】瘢痕性肛門狭窄は全周性で手術の既往歴のあるものが多い。その治療には観血的な外科治療を要するが術式としては肛門拡張と形成再建の2点を兼ね備えていなければならない。今回はわれわれの採用手術術式とその成績を報告する。
【手術】全処置は大腸内視鏡検査に準じて行い、腰椎麻酔下、ジャックナイフ位で手術を行う。まず小さめの肛門鏡を用い後方6時で瘢痕をlay openする。次いでその後方でV字型の皮切を置き、筋皮弁を作成する。筋皮弁を十分に受動できるまで剥離しlay openした部分に充填、縫合する。粘膜皮膚縫合は4-0吸収糸で縫合する。筋皮弁移動後の死腔部は2-0ナイロン糸で縫合閉鎖する。術後は3日目まで絶食とする。
【結果】これまでに6例(男性4例、女性2例)に施行した。年齢:32-80歳(61ア17歳)、病悩期間:3か月-50年。全例手術既往あり。術前の主訴:全例が排便困難(便柱の狭小化)であった。術前併存疾患:1例に心房細動。術後経過:1例に創離開を認めたが経過観察で治癒。排便困難(便柱の狭小化)は全例に改善を認めた。【結語】本術式は今後の長期観察が必要ではあるが全周瘢痕性肛門狭窄にたいし簡便で有効な術式であった。

9: 直腸癌術後局所再発に対するスペーサー挿入術
都立駒込病院外科1)、放医研重粒子医科学センター病院2) 
高橋慶一1)、山田滋2)、山口達郎1)、松本寛1)、安留道也1)、辻井博彦2)、森武生1)

切除不能局所再発例の安全な重粒子線治療実施のためゴアテックスTMによるスペーサーを挿入し、73.6Gyの重粒子線治療を施行した。本治療65例の3年局所制御率は79%で良好で、新たな治療戦略になると思われた。

10:下部直腸癌直腸壁外浸潤症例に対する腹腔鏡下周囲組織合併切除・肛門挙筋・括約筋再建手術
京都府立医科大学・消化器外科
萩原明於、浜田拓男、西尾実、吉川徹二、中島晋、宮川浩二、中瀬有遠、栗生宣明、
福田賢一郎、金修一、阪倉長平、大辻英吾、山岸久一(京都府立医科大学・学長)

従来の開腹手術では人工肛門と尿路ストマの造設が妥当とされた直腸壁外浸潤下部直腸癌症例に対し、腹腔鏡の拡大視野下に左精嚢・精管、左内腸骨動静脈系、左坐骨神経根表層、肛門挙筋と内外肛門括約筋の一部と前立腺皮膜の一部を合併切除し、残存肛門挙筋を腹腔鏡視野下に縫合修復して排便・排尿の筋肉機能を再建し、肛門と結腸を吻合し、かくて腹腔鏡下に、直腸癌が根治的に切除され、ストマ造設が回避された症例を提示した。

【一般講演1】

11: 直腸GISTに対する肛門括約筋温存手術の選択
国立病院機構仙台医療センター 外科
岩本一亜、斎藤俊博、乙供茂、手島信、菊地秀

症例は55歳女性。直腸前壁の直径10 cmのGISTに対し、直腸超低位前方切除・結腸嚢肛門管吻合術を施行した。子宮筋腫に伴う不正性器出血にて婦人科外来受診し、CTにて下部直腸前壁に径10cmの腫瘍を指摘された。子宮筋腫のため子宮全摘を先行させ直腸操作を行ったため、十分に術野を展開できたため一塊として切除でき、肛門の損傷を回避できたと考える。本邦でも機能温存を重視した集学的治療が重要と考えられた。
方法:術後3年に肛門縁から吻合部までの距離1〜4cmと5〜8cmに分類し75歳以上と60〜74歳、59歳以下のJの機能を排便スコアーで比較した。
結果:75歳以上のスコアーは良好で差はない。しかし、下剤/浣腸の使用は肛門縁から吻合部までの距離が5〜8cmの症例で75歳以上が有意に多い。
結論:高齢者に対するJの機能は、肛門縁から吻合部までの距離が5〜8cmの症例において下剤/浣腸の使用が多くなること以外はコンチネンスを含め良好である。

12: 器械を用いた直腸癌手術における注意点
国立病院機構大阪医療センター外科
池永雅一、三嶋秀行、宮崎道彦、安井昌義、辻仲利政

直腸癌手術では、自動吻合器により多くの症例で括約筋温存手術が可能となった。しかし外科医が器械の特徴を理解・把握せずに使用することで、トラブルを発生し予期せぬ結果になる。現在、直腸自動吻合器にはA社製とB社製が頻用されているが、両者には差があるので注意が必要である。器械を使用する外科医の責務として、一律に器械操作を行うのではなく、各製品の違いと特徴を十分に理解・把握したうえで使用すべきである。

13: Kugel パッチを用いて腹膜外経路にて修復した会陰ヘルニアの1例
東京医科大学外科学第三講座
和田建彦、長江逸郎、野村朋壽、松田大助、榎本正統、河北英明、鈴木彰二、
蓮江健一郎、久田将之、勝又健次、土田明彦、青木達哉

63歳、女性の原発性会陰へルニア症例に対し、腹膜外経路でdirect Kugel パッチにて修復し得た症例を経験し、比較的安全にかつ高い治療効果が得られる術式と考えられその術式を供覧し報告した。

【教育講演】
14:系統的自律神経温存広汎子宮全摘術 -Fresh Cadaver Dissectionによる評価
東邦大学医療センター大橋病院産婦人科1)
北海道大学大学院医学研究科生殖内分泌腫瘍学分野2)
寺内文敏1)、櫻木範明2)

子宮頚癌臨床進行期Ib-IIb期の標準的治療法は広汎子宮全摘術であり、その根治性は広く認められている。反面、本術式は術後排尿障害を高率で併発し、術後患者のQOL低下を招いていることも事実である。排尿機能は、下腹神経と骨盤内臓神経が合流し骨盤神経叢を形成し、そこから分枝した膀胱枝により成されている。これらの自律神経系を系統的に温存する本術式の概要と妥当性をFresh Cadaver Dissectionによる検討も含めて報告する。

【要望演題3】『骨盤内手術における腹腔鏡下手術への挑戦』

15:低位直腸癌に対する腹腔鏡下手術の手技と直腸切離の工夫
帝京大学医学部附属溝口病院外科 
片桐秀元、宮島伸宜

直腸癌に対する腹腔鏡下低位前方切除術において直腸を開腹と同様に1回の器械操作で切離するためにTAを用いて手術を行っている。
郭清,剥離の後に恥骨上に小開腹を行い,TAを挿入する。切離と吻合は気腹下に施行可能である。本操作によって直腸は確実に切離される。本法は直腸切離の第一選択になりうるものと考える。

16:直腸癌に対する腹腔鏡下手術の現状と今後の課題
北里大学医学部 外科
小澤平太、國場幸均、渡邊昌彦

直腸癌に対する自律神経温存の腹腔鏡手術では、限られたスペースの中でいかに良好な視野を確保し、適切な剥離層を保つかが重要であり、そのためには、器具の選択や使用法に工夫が必要である。また、肛門側腸管の切離では、自動縫合器をできる限り直角に挿入し、少ない回数で切離できるかが縫合不全のリスクを軽減するものと思われる。現時点では、これらの方法や器具にはまだ改善の余地があり、今後、本法が標準化治療となるための鍵になるであろう。

17:直腸がんに対する腹腔鏡下低位前方切除術における安全な直腸切離方法とその成績
国立がんセンター東病院 大腸骨盤外科
伊藤雅昭、齋藤典男、杉藤正典、小林昭広 

目的:低位直腸がんに対し安全な直腸切離方法を評価すること。
対象と方法: DSTを伴う腹腔鏡下低位前方切除術48例。直腸切離方法と縫合不全との関連を解析した。
結果と考察:TME症例の直腸切離では、斜め切離(2.9回)が縦切離(2.1回)と比べ有意に多くのGIA使用回数を要した。また、切離回数が3回以上で有意に縫合不全が多く発症した。
この結果より小開腹下直腸縦切離は、低位直腸がんに対する安全な腹腔鏡手術手技であると思われた。

18:Da Vinci systemを用いたRobotic Nerve-Sparing Radical Prostatectomy
神戸大学大学院腎泌尿器科学1)、Weil Medical College of Cornell University2)、札幌医科大学第2解剖学3)
武中 篤1),2)、A. Tewari2)、曽我英雄1)、田中一志1)、原 勲1)、村上 弦3)、藤澤正人1)

Cornell大学において経験したAthermal Robotic Technique を用いたRobotic Nerve-Sparing Radical Prostatectomyとその有用性について報告した。前立腺後外側の神経血管プレートの処理は、血管成分のみをクリップを用い切離し、神経を可能な限り温存した。本術式は、癌の制御と機能温存という相反する目的を両立させる可能性がある。

19:膀胱癌に対する腹腔鏡下膀胱前立腺全摘の挑戦
京都大学大学院泌尿器科学
伊藤哲之、吉村耕治、西山博之、賀本敏行、小川修

腹腔鏡下膀胱全摘は、尿路変更を腹腔鏡下にすることが困難であるために、最近まであまり施行されて来なかった。2005年から尿路変更が必要な膀胱全摘を7例に施行した。適応の問題から前立腺周囲に強固な癒着を認め長時間手術となっているが、術後は意外なほど患者が元気で腸の動きもよい印象である。

20:根治的前立腺摘除術における神経刺激装置による神経温存-腹腔鏡下手術への応用-
東京慈恵会医科大学泌尿器科学教室
山田裕紀、三木健太、下村達也、佐々木 裕、車 英俊、山本順啓、頴川 晋

神経温存根治的前立腺摘除術で実際に神経が温存されているかどうかについての確立された評価方法がなかったが、術中に電気生理学的手法を応用した神経温存確認の有用性が報告がされている。今回、この評価方法を腹腔鏡手術へ応用することを試みた。止血操作、気腹圧、骨盤高位などの体位が影響を及ぼしている可能性について症例を重ね、さらなる検討が必要であると考える。

21:子宮筋腫に対する妊孕能温存のための腹腔鏡下子宮筋腫核手術の適応と限界に関する検討
東邦大学医療センター大森病院産婦人科
森田峰人、浅川恭行、前村俊満

1996年から2005年までの10年間に施行した腹腔鏡下筋腫核手術は667例であった。
その内訳は、LMが646例、LAMが21例であった。手術成績を比較検討すると、LAMではLMに比較して筋腫核径が大きく、多数の子宮筋腫を核出できたが、出血量が多くなる傾向があった。妊症患者97例筋腫核手術後の妊娠予後因子の検討を行った。術後の自然妊娠率は56.7%で、妊孕能温存を目的とした腹腔鏡下子宮筋腫核手術は有用であることが確認された。

【一般講演2】

22:直腸癌精嚢合併切除の検討
愛知県がんセンター中央病院 消化器外科
小森康司、平井 孝、金光幸秀、加藤知行

直腸癌手術時、精嚢合併切除はsurgical margin確保の効果があるか。【対象】精嚢合併切除10例(A群)、非合併切除35例(B群)。【結果】A群:局所再発なし。B群:局所再発4例(11.4%)。癌部と精嚢との距離:平均6.85mm。組織学的には精嚢への浸潤は認めず。【結語】精嚢合併切除は、surgical marginを確保でき、局所再発を抑制する可能性があると考えられた。

23:究極の低侵襲大腸癌根治手術(第2報)
亀有病院外科1)、むらた記念病院2)
畦倉 薫1)、高橋孝2)、石川博敏1)

小切開創(7cm)を創外牽引器で斜め上方に牽引してより広いworking spaceを獲得し、LCS, Ligasureを用いることにより無結紮で全部位(C〜P)の大腸癌に対する根治手術を施行している。開腹手術既往のある高度癒着症例、全周性高度進行癌にも適応可能。全切除症例40例中直腸癌症例は22例(APR 3,SLAR 2、LAR 11、AR 5、Hartmann 1)。手術時間平均3時間46分、出血量は平均239g。
創外牽引器で小切開創を斜め上方に牽引することにより広いworking spaceを獲得し、LCS, Ligasureを用いることにより全部位の大腸癌に対する根治手術を施行可能である。今回は直腸癌に対する術式を中心に紹介する。下腹部正中7cmの皮切。創外牽引器で創部を上方に牽引し上方向D2,D3の郭清を、左側に牽引してS状結腸剥離と口側腸管の切離を行う。直腸の剥離、授動、切離、吻合は長いretractorのみを用いて行い、骨盤内は肛門外括約筋まで十分な視野が確保できる。14例を本術式で施行(APR 1,SLAR 2、LAR 5、AR 4、右結切2)。cur A 12, cur B 2。APR,SLARの3例を除けが手術時間平均3時間46分、出血量は平均239g。術後の回復はLAC同様速やか。LACとの比較:a)気腹、頭低位等の体位が不要、b)portsが不要、c)手術適応が広い、d)手術時間、出血量がreasonable。本術式は開腹根治手術とLACの利点をあわせ持った優れた術式と思われる。

24: 直腸切断術に対する腹仙腹式アプローチ
静岡県立静岡がんセンター大腸外科
森田浩文、山口茂樹、石井正之、斉藤修治

器械吻合の発達やISR等の新しい術式の選択により下部直腸癌の多くの症例に肛門温存術が可能になった。現在直腸切断術の適応となるものは肛門管内に浸潤を認める癌やRb下部の進行癌が多い。当院では直腸切断術に対して腹仙腹式アプローチを採用してきた。体位変換の煩雑さはあるものの、神経血管束・前立腺周囲からの出血のコントロールや合併切除が容易でsurgical marginを確実にとれる等の利点がある。本術式に関して供覧する。

25:下部直腸進行癌に対する術前放射線照射による局所切除適応拡大の可能性についての検討−照射前punch biopsy を併用して−
防衛医科大学校外科
橋口陽二郎、上野秀樹、佐藤太一、梶原由規、三好正義、岡本公一、前島純典、上野 力、石黒めぐみ、望月英隆
術前照射49症例の壁深達度、PBとリンパ節転移頻度を検討した。PB高度悪性群、軽度悪性群では、それぞれ30%, 70%、壁深達度T2以下とT3以上では25%, 48%、軽度悪性群でT2以下の場合は8%と低率であった。

26:骨盤内、特に直腸後方の筋膜構成における組織学的検討
静岡県立静岡がんセンター 大腸外科1)、札幌医科大学 解剖学第2講座2)、
東京医科歯科大学 腫瘍外科3)

絹笠祐介1),3)、村上弦2)、杉原健一3)
組織学的に直腸後方における筋膜構成を検討した。直腸と仙骨の間には4枚の膜(直腸固有筋膜、下腹神経前筋膜、壁側骨盤筋膜、骨膜)があり、いわゆる直腸仙骨靱帯(筋膜)と呼ばれる構造物は、組織学的には認められなかった。

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